【副業初心者向け】今からでも間に合う!2019年分確定申告準備

Amazonでせどりを行なっている方は、2019年10月からの消費税増税のタイミングでAmazonが始めた『キャッシュレス・消費者還元事業』に登録するために開業届を税務署に提出された方が多くいらっしゃるのではないでしょうか(私も提出しました)。
せどりだけではなく、2019年から副業を始めたという方は確定申告の時期がだんだんと近づいてくるなか、開業届を提出したけど、確定申告はどうすればいいのかと不安に感じている方もいらっしゃることでしょう。
今回は副業を始めたら必ず確定申告をしなければならないのか?今からでも間に合うのか?どうやって確定申告を進めていけばいいのか?等について詳しく解説していきます。
目次
確定申告の概要
確定申告とは
確定申告という言葉はよく耳にしますがそもそも確定申告とはどういうことでしょうか?
確定申告とは1年間の所得にかかる税金(所得税)の額を算出し、税金を納めるための手続きのことです。所得税の計算期間は毎年1月から12月までと決まっています。2020年は2月17日(月)から3月16日(月)までに税務署に申告し(申告書等を提出)、納税します。
対象者は
1年間に所得があった人は確定申告しなければなりません。所得税では所得を種類別に9つの所得に分類しています。サラリーマンは給与所得、アパートを貸して家賃を受け取っている人は不動産所得、個人事業主は事業所得、自己所有の土地・建物を売った場合は譲渡所得になります。
サラリーマンがもらう給与は給与所得に該当するので本来は確定申告をしなければならないのですが、多くのサラリーマンは行なっていません。それは会社が行っている年末調整が確定申告と同じ計算をしているからです。年末調整ができるのは給与所得のみです。
副業をしている人は給与所得以外に事業から得た所得(事業所得もしくは雑所得)があるので、確定申告をしなければいけないのです(2ヶ所から給与をもらっている人も確定申告をしなければなりません)。
副業者の確定申告
副業を始めたけど、確定申告は必要?
「今年から副業を始めたけど、確定申告については何も考えていなかった。」という方もいらっしゃると思います。そもそも副業をしている人は全員が確定申告をしなければならないのでしょうか?
答えはNOです。副業の所得が年間(1月~12月)20万円を超えた場合は確定申告しなければなりません。逆の言い方をすると副業の所得が年間20万円以下であれば、確定申告をする必要がありません。所得とは売上から経費を差し引いた金額のことです。
開業届を出したら確定申告はしないといけない?
「開業届を出したら、所得が20万円以下でも確定申告しなければいけないのですか?」と疑問を感じている方はたくさんいることでしょう。税務署から確定申告の案内等が送られてくるので、疑問に思うのも当然です。
開業届を提出しても確定申告の基準は同じです。副業の所得が20万円以下であれば、確定申告する必要はありません。
年間所得が20万円以下でも、その根拠を作成しておく必要はあります
概算で計算したら年間所得は20万円に達しそうもないので、確定申告の準備はしなくていいやで終わらせてしまうのは間違いです。開業届を提出したということは仕事を始めましたと税務署に宣言したことになります。税務署は確定申告が提出されると思っていて、提出が無い場合はお尋ねがあるかもしれません。
お尋ねがあった時に年間所得が20万円以下ですと証明しなければなりません。どちらにしても確定申告の準備をしておいた方が良いでしょう。
確定申告準備
確定申告を始める前に
それでは確定申告の準備を始めていきましょう。2020年の3月16日までに提出すれば良いので、まだまだ時間はあります。
その前に、確定申告や毎日の会計処理を専門家(税理士、会計事務所等)に依頼することを考えているのであれば、是非そちらをお勧めします。確定申告や会計処理のことに悩まずに副業に専念できます。
確定申告のことを知っておきたい、会計処理に興味があるということであれば、このままご覧ください。知っておけば、決して無駄になることはありません。
確定申告の種類
事業所得や不動産所得には青色申告と白色申告の2種類があります。青色申告にはいくつかのメリットがありますが、事前に税務署に申請しておかなければなりません。
青色申告のメリットに関してはこちらの記事を参照してください。
副業を始める際に青色申告の届を提出された方は少ないと思いますので、今回は白色申告で提出することを前提に解説していきます(2020年は青色申告への挑戦を考えているので、青色申告に関しては別の記事で解説します)。
確定申告の提出書類
確定申告(白色申告)の際に提出する書類には『確定申告書』と『収支内訳書』の2種類があります。
確定申告書
税金を計算するための書類です。確定申告の作業のなかでは一番最後に作成する書類なので、確定申告の提出時期が近づいた時に解説します。
収支内訳書
収支内訳書の1ページ目です。赤枠で囲ったところが損益計算書となっていて、売上から経費を差し引いて所得金額を算出します。白色申告は単式簿記なので複雑ではなく、簡単に所得金額を算出することができます(青色申告は複式簿記のため会計ソフトの利用をおすすめします)。
こちらは収支内訳書の2ページ目です。収支内訳書1ページ目の内訳や、明細を記載するページになります。
損益計算書の作成
売上
確定申告作業を進めていくためには、まず損益計算書(収支内訳書の赤枠部分)の作成から始めます。損益計算書にはいろいろな科目が並んでいて、科目ごとの金額を算出するのですが、最初に売上金額から集計していきましょう。
預金通帳
副業の売上は通常預金通帳に入金になります。預金通帳を準備しましょう。通帳をお持ちの場合は1月から12月までの通帳を用意しましょう。ネット銀行の場合は入出金明細をダウンロードするか印刷しておきましょう。預金通帳に入金になった金額から売上の額を確認します。
Amazonせどりをされている方は上記のように2週間ごとにAmazonから入金があります。これが売上ですが、入金になっているのは売上から手数料等を差し引かれた金額です。売上の金額と手数料等の経費の金額に区分しなければなりません。
アマゾンセラーセントラル
Amazonから入金になった金額の内訳はセラーセントラルで確認することができます。
セラーセントラルを開いて『レポート』の中の『ペイメント』をクリックします。ペイメントの中にある『一覧』と『トランザクション』を確認することで売上と経費の金額がわかります。
ペイメント>一覧の中の赤枠で囲った『商品代金』と『その他(配送料やギフト包装料』が売上になります。一方、青枠で囲った『プロモーション割引料』、『Amazon手数料』、『FBA手数料』が経費になります。
『ペイメント』と同期間の『トランザクション』を見ると商品ごとの売上(商品価格合計・その他)と経費(プロモーション割引料・Amazon手数料等)がわかります。商品ごとの各項目(商品価格合計等)の合計が『ペイメント』に表示される金額と一致します。
※確定申告の計算期間は1月から12月までです。上記『トランザクション』の一番左の列に『日付』の欄を確認して、『日付』が1月1日から12月31日までの商品の売上と経費を抽出するようにしましょう。
Amazon以外での売上の場合も同じです。銀行への入金額が売上から経費が差し引かれている場合は、明細書を確認して売上と経費に区分しておきましょう。
仕入れ
売れた商品の仕入れ額はもちろん経費になります。一方、仕入れたけれどもまだ売れていない商品の仕入れ額は経費にすることができません(売れた時に経費になります)。上記『トランザクション』で商品ごとの売上を確認する際にその商品の仕入れ額も合わせて見ておきましょう。
仕入れ額を算出するために棚卸しで行なう方法もありますが、いきなりあれもこれもやってしまうと頭がパニックになり、作業が進まなくなる可能性があります。今回は売れた商品ごとの仕入れ額を足していく方法をおすすめします(今後の記事で棚卸しについても解説していきます)。
一覧表の作成
Amazonの売上、仕入れ、手数料を区分していきながら、上記のようなエクセル等の表に入力していきましょう。年間の金額集計も簡単にできます。
まとめ
2019年分の確定申告の準備は今からでも間に合います。年間所得が20万円以下で申告義務が無い場合でも正確な所得金額を把握しておくために確定申告の準備はしておきましょう。
最初に売上金額の確認から始めましょう。売上から経費を差し引いて入金がある場合は、明細書を確認して売上金額と経費の金額を区分しておきましょう。
売上と経費の一覧表を随時作成していきましょう。収支内訳書の作成や確定申告書の作成は今後の記事で解説していきます。
Comment
はじめましてこれからせどりに挑戦したいと思ってる者ですが、経費についての質問です。
例えば、コミック15巻セットを仕入れたとしてまず仕入れ費がかかるのは分かりますが、これにAmazonへの配送料、取引手数料、購入者への配送料でだいたいいくら程かかるのですか?
このブログにたどり着いてスタートと切るのにだいぶ近づきました。ありがとうございます。
御回答よろしくお願いします。